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株を相続する時の手続きや税金について

株式はじめ
おじいちゃんの株を相続するんだけど、税金とかかかるの?

にゃんこ先生
身内の株の相続のやり方を紹介するにゃ

大切な方が亡くなった時、発生する可能性があるのが遺産の相続です。残されたものが現金だけなら分かりやすいのですが、遺産の中に株式がある場合はいったいどうすればいいのでしょうか?

ここでは、株を相続にはどうすればいいのか?ということについて分かりやすく解説していきます。

親の死後に株を相続する時に必要な手続きは?

ここでは、亡くなった親御さんが株を保有していた場合の相続の流れについて説明します。

 まず知っておくべきことは、株式は預金債権とは違い、相続開始と共に法定相続分に応じて分割されるものではないということです。

株式を相続するためには、複数相続人がいる場合には遺産分割協議を行わなければいけないのです

 最初にやらなければいけないことは、相続財産の中に株式がどれだけあるかということを把握することです。

遺産相続をする場合、株式だけを相続するわけではないでしょうから、他の相続財産の調査を行う中で株式についても調査しましょう。

株式を相続する流れ

1、相続人・相続財産調査

相続手続きをするにあたり、まずは相続人が誰かを把握する必要があります

また、どのような財産を持っていたかを調査します。財産の中に株式があるかどうかを確認します。

2、遺産分割協議

株式の場合、相続人が複数いる場合には、どのように遺産を分けるか協議する必要があります。

3、遺産分割協議書の作成

遺産分割協議が成立したら、「遺産分割協議書」という書類を作成します。実際の相続手続きは遺産分割協議書通りに行います。

4、株式の名義変更手続き

株式を相続するにあたり、株式の名義変更が必要になります。もし相続人が証券口座を持っていない場合は、新たに証券口座を開設します。

故人が利用していた証券会社に問い合わせれば具体的な方法を教えてくれます。非上場株式の場合は、発行会社に名義変更の方法を確認します。

5、相続税の申告

遺産の額によっては相続税の申告が必要になります。

相続税の申告期限は被相続人の死亡を「知った日」の翌日から10ヶ月以内となっています。

 

以上が株式の相続に必要な手続きの流れです。

株を相続する時にかかる手数料や税金はどのくらい?

上場株式を名義変更する際には手数料がかかる場合があります。各証券会社によって定められていますので、ご利用の証券会社に問い合わせて金額を確認してください。

上場株式を名義変更する際、必要になる書類は以下になります。

上場株式を名義変更必要書類

■ 株式名義書換請求書

■ 取引口座引き継ぎの念書(証券会社所定の用紙)

■ 相続人全員の同意書(証券会社所定の用紙)

■ 相続人全員の印鑑証明書

■ 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続するもの)

■ 相続人の戸籍謄本

■ 遺産分割協議書

 これらの書類を証券会社に提出すれば、上場株式の名義変更を完了することができます。

非上場株式の場合、名義変更方法はそれぞれの会社によって違います。発行会社に問い合わせてみてください。

 また、株式を相続した場合には、他の遺産を相続した場合と同様に相続税がかかります。

法定相続分に応ずる取得金額 税率    控除額
1,000万円以下 10
3,000万円以下 15  50万円
5,000万円以下 20 200万円
1億円以下 30 700万円
2億円以下 40 1,700万円
3億円以下 45 2,700万円
6億円以下 50 4,200万円
6億円超 55  7,200万円

 

引用:相続税の速算表|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm

 相続税額を計算するにあたっての上場株式の評価額は、相続開始日(被相続人の死亡日)の株価に保有株式数を掛けて計算します。ただし、株価は会社の業績や内外の経済情勢によって大きく変動することがあるため、過去の傾向も考慮して以下の4つの価格のうち最も低いものを選択します。

 

・相続開始日の終値

・相続開始日の月の取引日ごとの終値の平均額

・相続開始日の月の前月の取引日ごとの終値の平均額

・相続開始日の月の前々月の取引日ごとの終値の平均額

 (終値とは取引があった日の最後に付けられた価格のことです)

 

例えば、相続開始日が81日で株価が以下の通りであった場合、

 

相続開始日(81日)の終値 1000

相続開始日の月(8月)の終値の平均額 1050

相続開始日の月の前月(7月)の終値の平均額 990

相続開始日の月の前々月(6月)の終値の平均額 985

この場合は一番低い金額である985円に保有株式数を掛けて評価額を計算します。

 

未公開株も相続の対象になるのか?

 

未公開株も相続の対象になります。

上でも説明したように、非上場株の名義変更手続きに関しては会社ごとにやり方が違いますので、それぞれの発行会社に確認をしてください。

未公開株の場合、上場株式と違って客観的に評価額を確認することができません。

そのため、評価額を算出する際には以下の2つの方法を使います。

■原則的評価方式

従業員数、総資産評価額などの会社の規模や業績によって評価する方式のことです。

多くの場合は従業員数、総資産価額および売上高により大会社・中会社・小会社のいずれかに区分して、原則的に以下の方法で評価をすることになっています。(全ての場合に当てはまるわけではありません)

①大会社

原則として大会社は「類似業種比準方式」という方法で評価します。

類似業種の上場企業の株価をもとに、評価する会社の一株当たりの配当金額、利益金額および純資産価額の3項目で比準して評価します。

②小会社

原則として小会社は「純資産価額方式」という方法で評価します。

会社の総資産や負債を原則として相続税の評価に洗い替え、その評価した総資産の価額から負債や評価差額に対する法人税等相当額を差し引いた残りの金額により評価する方法です。

もっと簡単に言うと、課税時期に会社を清算すると仮定して、株主1人の分配額で評価する方法です。

 

③中会社

原則として中会社は「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」を一定割合で折衷する「併用方式」で評価します。

■配当還元方式

過去2年間の配当金の額を10%で割戻して非上場会社の株価を求める方法です。配当還元方式によって、算出される株式の評価額を配当還元価額といいます。

計算式は以下の通りとなります。 

具体的に計算してみましょう。

 

■対象会社の必要データ

1、直前期末の資本金等の金額1,000万円

2、発行済株式数 1,000

3、1株あたりの資本金=10,000円(1÷2

4、直前期の配当金総額 1,000,000

5、2年前の配当金総額 2,000,000

■計算式への適用

1、年間配当金額=(1,000,000+2,000,000円)÷21,500,000

2、1,500,000円÷(10,000,000円÷50円)=7.5

3、(7.5円÷10%)×(10,000円÷50円)=15,000

 

この場合、配当還元方式の評価額は1株あたり15,000円となります。

 一般的には原則的評価方式を使うため、配当還元方式は限られた株式にしか適用されません。

 

株を相続する時の節税方法

 

相続をすると、相続税がかかります。税金はできれば少なくしたいというのがほとんどの人の本音でしょう。

都合のいい節税方法は特に存在しませんが、留意しておきたいのが「相続税の取得加算費の特例」という制度です。

これは、相続(遺贈も含みます)によって財産を取得した個人に相続税負担があった場合、相続の開始があった日の翌日から310ヶ月経過する日までに相続財産を譲渡した場合には、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費に、譲渡した財産に対応する相続税額を加算することができるという制度です。

この制度は、相続税に加えて譲渡による所得税について、課税の負担が過重にならないようにするために設けられました。

相続税を支払うために遺産を売却された方にとっては、特にこの制度を利用する意味があるといえます。相続された株式を売却して利益が出たとしても、譲渡益にかかる税金が安くなる可能性があるからです。

 

しかし、この制度を適用するには確定申告が必要となり、計算も複雑です。確定申告することによって不利益が生じる場合もありますので、信頼できる税理士に相談した方が良いでしょう。

 

株の相続に時効はあるのか?放置するとどうなるの?

 

株式の相続に特に時効はありません。仮に放置をしていたとしても、罰則などはありません。

しかし、相続の手続きをしないで放置しておくとそのまま忘れてしまうということもあり得ます。

遺産に株式があるということが判明したのであれば、速やかに相続の手続きをすることをおすすめします。

株を相続する時の手続きや税金についてまとめ

 

株式を相続する時の手続きの流れや、支払う税金について解説してきました。

 

ポイントとしては、

 

・株式は複数相続人がいる場合には遺産分割協議が必要

・上場株式を相続するには相続人にも証券口座が必要

・非上場株式を相続する場合、名義変更手続きの仕方などは発行会社に問い合わせる

・株式の評価方法は上場株式と非上場株式で異なる

・相続税の申告期限は被相続人の死亡を「知った日」の翌日から10ヶ月以内

 

上記になります。

 

相続の手続きは相続人が複数いる場合など、時間が思ったよりもかかることがあります。相続が発生した場合には、速やかに相続の手続きを開始した方が良いでしょう。

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